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浅草神社
浅草寺と並んで、二天門の手前に鎮座しているのが浅草神社です。浅草の起源となった神社であり、御利益を求めて時の将軍や武家をはじめ庶民までもが参拝に訪れる場所となりました。浅草神社に祀られているのは、浅草寺の御本尊・聖観音菩薩を浅草浦(現隅田...
川)で掬い上げた檜前浜成・竹成の兄弟と郷土の文化人・土師真中知(はじのまつち)です。この三人を郷土神として祀ったことから、「三社様」と親しみを込めて呼ばれるようになったのです。 社殿は徳川3代将軍家光公により1649年に寄進されたもので、度重なる火災や戦災、関東大震災などの被害を免れ、350年建った現在も創建当時の姿を残しています。日光東照宮と同じ権現造で、荘厳かつ煌びやかな色彩が特徴です。現在は国の重要文化財に指定されています。 また、浅草神社を語るうえで忘れてはならないのは、毎年5月の第3金、土、日曜日に行われる「三社祭」ではないでしょうか。1872年から始まったこの祭では煌びやかな神輿が江戸っ子たちの威勢の良い掛け声とともに街を練り歩き、江戸時代を彷彿させるような雰囲気に街が包まれます。いまでは国内外から約180万人が訪れる浅草初夏の風物詩となっているのです。