1江戸古地図めぐり

浅草・吉原

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浅草寺(せんそうじ)

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 浅草のシンボル・浅草寺は都内最古の寺で、飛鳥時代の628年にこの地の漁師・檜前浜成(ひのくまのはまなり)と竹成(たけなり)の兄弟が隅田川で漁をしていた際に網に掛った聖観音像を祀ったのが始まりと言われています。山号は「金龍寺」。 もとは天...

台宗でしたが1925年に独立し、聖観音宗(しょうかんのんしゅう)の総本山となっています。 645年に勝海上人(しょうかいじょうじん)が寺を整備し、御本尊を秘仏としたため現在でもその姿を目にすることはできませんが、平安時代に延暦寺の僧で中尊寺や立石寺(山寺)などを開山した慈覚大師円仁が造った仏像が「お前立(前立観音)」として秘仏の代わりに安置されています。  本堂は創建から度重なる火災で焼失し、現在のものは1958年に再建されました。建物がコンクリート製、屋根瓦はチタン製と近代的な造りですが、一歩中に入ると荘厳な造りに圧倒されます。内陣中央には八棟(やつむね)造りの宮殿(くうでん)があり、上段には御本尊の聖観音像、下段には前立観音のほかに徳川家康や徳川家光らが奉納した観音像が納められています。  そして、見逃してはならないのが天井画です。中央には明治時代の日本画家・川端龍子(かわばたりゅうし) の「龍之図」、その左右には堂本印象(どうもといんしょう)の「天人之図」が描かれており、参拝に訪れた人々を見守っているのです。

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